C++

1983年にベル研究所のコンピュータ科学者のビャーネ・ストロヴストルップが、C言語の拡張として開発した。当時の名前は「C with Classes」(クラス付きのC言語)だった。拡張はクラスの追加に始まり、仮想関数、多重定義、多重継承、テンプレート、例外処理といった機能が続いていった。1990年代以降、C++は、最もよく利用される商用のプログラミング言語の一つとなっている。

1983年にはC with ClassesからC++に名称を変更した。この際に、仮想関数と、関数と演算子の多重定義、参照型、const型、ユーザー制御可能な自由領域メモリ制御、型検査機構の改良、BCPL形式(「//」による)の行単位のコメントアウトなどの機能が追加された。1985年には『The C++ Programming Language』の初版が出版された(邦訳『プログラミング言語C++』1988年))。この時点では公式な標準が策定されていなかったために、この本が事実上のリファレンスとなった。1989年C++のヴァージョン2.0として、多重継承と抽象クラス、静的メンバ関数、constメンバ関数、protectedメンバ等の機能が追加されたものがリリースされた。1990年に『The Annotated C++ Reference Manual (ARM)』[5](邦訳『注解C++リファレンスマニュアル』[6])が出版され、将来の標準化の土台となるものを提供した。後に追加された機能にはテンプレートと例外処理、名前空間、新形式のキャスト、ブール型が含まれた。